量的緩和の歴史、高橋是清の時は預金封鎖に、今は、

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量的緩和の過去

過去の量的緩和はどうだったのか確認してみました。

1930年代の世界恐慌の時代、日本では高橋是清が大蔵大臣の時、日銀による国債の直接引き受けをやっていました。これをやったおかげで1936年国民所得は大幅に増加し、完全雇用も達成しています。

健全財政の崩壊

結局、国家予算は収支均衡を原則とする「健全財政論」を壊すもものになりました。今現在も、これをやっているのでしょう。国家財政100兆円の内、公債費が40兆円、そのうち半分くらいは日銀が紙幣を出していると考えればわかりやすいですね。

量的緩和をすると恐れるのはインフレですが、高橋の時代は3%くらいだったから、日本の場合インフレを恐れる必要は今のところないのかもしれません。

高橋の時代は軍事費増大に

高橋の時代は、政府が国債を発行しそれを日銀が引き受けることで紙幣が発行され、その紙幣でもって戦艦大和など軍事費に使っていたということでしょう。

高橋是清本人は緊縮財政に戻したかったみたいですが。

終戦でゲームオーバー、預金封鎖に

で、それが破綻するのが終戦。やはり返さないといけないということになるわけで、大増税が行われました。国民個人の財産に最大税率90%の「財産税」を課しましたね。

「預金封鎖」が行われ、通帳からお金を降ろせない、そうしてから個人の預金を税金としてもらうということです。

量的緩和の行きつく先は?

今回の量的緩和の行きつく先は結局どうなるのだろうか。

高橋の時代は戦艦大和などの軍事費に使われたわけですが、今の時代は「社会保障費」に使われています。

戦争に負けてしまったからGHQがやってきて、「返すものは返さなければいけない。」ということになり、高率な「財産税」が課され「預金封鎖」で回収したのでしょう。

当時の人達は、戦争に負けたからといって、まさか自分の金融資産が国の借金のために取り上げられるとは、夢にも思っていなかったでしょう。

今の我々だって、金融資産を国が取り上げることなどありえないと思っていますし。

そして、今の時代はどうなんでしょう。高橋是清がやった量的緩和は終戦でゲームオーバーになったわけですが、今は社会保障費が増えていってどこかで破綻したときなのかもしれませんね。

そうなれば、70年以上前にやった「預金封鎖」が行われ、国民全ての財産から高率の税金を課すのでしょう。

ちなみに国の借金は国際を含めて1200兆円国民の金融資産は1800兆円です。「金融資産税」とかいって3分の2の税率をかければ国の借金はきれいになくなります。

マイナンバー制度も浸透しててきて国民漏れなく全員課税できる仕組みはできてきてますしね。

破綻のシナリオは?

預金封鎖に至る破綻のシナリオは、次のようなことが考えられます。

1.社会保障費等の増加で財政制度が崩壊したとき。

2.銀行が連鎖的に倒産したとき

3.ハイパーインフレが起こったとき

こういうシナリオが考えらますが、他にもあるのかな。

結局、量的緩和をいつまでも続けていくとどこかで破綻し、そのツケを国民全員の財産で補うんですね。「預金封鎖」という手段を使って。それがいつかはわかりませんが。

そう考えると、量的緩和は素晴らしいとは言えなくなります。

やはり身の丈に合った国家財政でやっていくことが良いのかも、と思ってしまいます。

どうなんでしょう。

 

 

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