ノーベル物理学賞受賞
今年のノーベル物理学賞は真鍋さんが受賞されました。ニュースによると、「1960年代に、地球の大気の状況をコンピューターで再現する方法を開発し、大気中の二酸化炭素の量が増えると温度が上がることを数値で示した。これは気候変動(温暖化予測)についての研究分野を世界に先駆けて切り開いたもの。」だということです。
大気中の二酸化炭素の濃度が2倍になると、地上の平均気温は2.3度上昇することを何十年も前に予測されています。
気象庁のデータによると、二酸化炭素濃度は2017年に405ppmで、工業化(1750年)以前の平均が280ppmですから、約1.5倍です。また温度はこの100年で1度上昇してるみたいです。ですから真鍋さんの科学的データは裏付けるものとなっているのでしょう。
気象庁の世界の年平均気温のグラフを見ると明らかですね。
今や地球温暖化対策が当然のよう言われるようになりましたが、真鍋さんの科学的モデルが非常に役に立っているのでしょう。そして、京都議定書やパリ協定で世界中が温暖化の問題に取り組むようになりました。
日本もカーボンニュートラルの取り組みを行っていますね
「地球温暖化は嘘」は、
それで、「地球温暖化は嘘だ。」と言われる人がいますが、これは何なんだろうと思ってしまいました。
そこで調べてみました。
例えば、都会はヒートアイランド現象のために温度が上がっているわけで、そのバイアスをなくすと1度も上がっていないのではないかという意見があります。
また、1940年から1980年にかけて大量に化石燃料が使われたけど、逆に温度が下がっていたというデータもあります。
それに二酸化炭素は量的に非常に小さく、大気の占める割合は0.04%にすぎません。
だから、二酸化炭素が温暖化の主な原因ではないのでは、とも言われています。
実は温度が上がってから二酸化炭素が増えているという統計データの見方もあったりして、温度を決める要素は二酸化炭素だけではないということです。
宇宙物理学の考えでは、
地球の温度は雲によって決まるとも言われています。
雲が1%変われば1度温度が変わり、プラスマイナス2%の雲の増減があるから4度が雲の影響を受けているそうです。
雲の量は宇宙線(ミクロ粒子)量が決めていて、宇宙線量が減ってきていたから雲の量が減り、晴れた日が多くなり温度が上がってきていたとも言われています。
これは宇宙物理学の考え方で、地球物理学とは異なった考えです。
そして以前から、太陽黒点(猛烈なエネルギー)の活動が活発になれば温度が上がっているということが言われていて、
結局、太陽黒点が増えると宇宙線を吹き飛ばすから、晴れる日が多くなり、地球温暖化となっていたのだということです。
「風が吹けば桶屋が儲かる。」といった感じですね。
寒冷化しているという意見も
しかし今は、「太陽黒点の活動が減る時期となっていて、逆に寒冷化している。」という意見もあります。実は最近、寒波の影響で最低気温の記録を世界各地で塗り替えているということもあります。
NASAは寒冷化の考えをとっているそうです。トランプ前大統領は、石油産業を助けるという目的で、パリ協定を離脱しましたが、こういう寒冷化の意見も参考にしたのでしょう。
結局、何が正しいのか
科学的にどっちが正しいのかわかるわけありませんが、真鍋さんが受賞されたところをみると、世界は地球温暖化への取り組みを是としているのでしょう。
ノーベル賞はかなり政治色が強いのかもしれません。
個人的には、気候変動をコンピューターシミュレーションした応用科学がノーベル賞として選ばれたことに素晴らしいものを感じます。
それから、化石燃料のガソリンや灯油は臭いが嫌だから、地球温暖化への取り組みに賛成してます。全然科学的ではありませんが。
なお、この話については第2弾を用意しました。この100年で1度上がったのは、ヒートアイランド現象によるものでCO2排出の影響ではないのではないかという論点です。興味があれば見てください。
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