中小企業診断士の制度変更があるという記事を見ました。
中小企業診断士の経営を担う専門職としての価値を高めるために、中小企業庁が制度変更するのだそうです。
変更内容を簡単に言えば、「1次試験の部分的合格を履歴書に載せることができる。」というものです。これによって、履歴書からその人が経済・経営的な知識を有していることがわかることになります。
履歴書に載せられるということで受験する人が増えたり、中小企業診断士資格を広く社会に知ってもらうという点において、意味があるもしれません。
唯その程度かと。 気休めですね。
一次試験の知識があってもコンサルタントとして役に立つかどうかは別物でしょう。この制度変更は専門職としての価値を高めるという本来の目的とはちょっと違うような気がします。
それから、1次試験の合格率を上げて受かりやすくする。難易度を下げているみたいです。そのうち2次試験も難易度を下げて、宅建並みに誰でも合格できるようにするつもりなのですかね。
それは困るでしょう。弁護士や公認会計士を合格枠を増やしたことをみればわかることです。今、食えない弁護士や公認会計士がたくさんいるようになって、明らかにその職種に対する社会的地位は下がっています。中小企業診断士ももっと社会的地位を下げたいのかな?
中小企業診断士の価値を高めることとは真逆ですね。
中小企業診断士の専門職としての価値を高めようとするのなら、制度的に診断士しかできない独占業務を付与すれば良いのです。でもそういう制度の改良はなかなかしそうにありません。
従って、現状で専門職としての価値を高めるためは、中小企業診断士がどれだけ社会に貢献できる仕事ができたかにかかっています。難しいことでそうね。中小企業診断士が自力で価値を作り出すしかないわけで、制度変更という他力を期待してもダメだと思います。
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