アルコール製造販売会社の社長が、「４５歳定年制」を打ち出して批判が集中していますが、批判されても仕方がないでしょうね。
その社長の会社の新卒採用条件で「４５歳定年制ですから。」と発表すれば良い。２０年ちょっとしか所属しない会社に来る人いるのかな。若い時に安い給料でこき使われ中年になったらポイ捨てのようなイメージしか浮かばない会社に誰も入りたいと思わないでしょう。
それにサラリーマンがマイホームを建てようと、住宅ローンを申請しても４５歳で定年退職がわかれば銀行はお金貸してくれなくなります。銀行、不動産、建築業等経済全体に悪影響となります。
そんなこともわからずにこういう発言をするのが不思議になります。
本人は、「自分の人生を考えてみる時期だとか、スタートアップ企業に行けば良いから。」と釈明されているけど、４５歳の時の人生を考えたらローンや子供の教育費で頭がいっぱいになるし、スタートアップ企業があちこちにあるわけでもない。スタートアップ企業だって中年を雇いたいと思わないですしね。
でもこの意見に賛同する経営者は多いんですね。要するに、「企業は若返りを図りたい、中年以降はいらないからポイ。」ということでしょう。経営者の立場からしたらそうなれば良いということで、経営者のポジショントークということでしょう。
高齢者が「徴兵制が必要だ。」とか、旧日本軍の軍部が「竹槍で突っ込め。」と言っているようなもので、自分は安全な場所にいて人に厳しいことをやらせようとする、そういう輩にしか見えません。
その会社のアルコールの不買運動までする人が出てきたみたいだから笑ってしまいました。よほど頭に来たのでしょう。
僕はアルコール飲まないので、最初から不買してますけど。
でも能力があれば会社を辞めて独立すれば良いのは、確かでしょう。定年に４５歳という年齢を付けるから、経営者にとって都合の良いことを言っているのだと気づくのでしょう。
それに独立して成功する能力のある人がたくさんいるわけでもありませんし。
こんなことを本当に実行したら、日本の社会が成り立たなくなるのではないでしょうか。
政府は慌てて、「高齢者雇用安定法には、６０歳未満の定年禁止となっている。」とか「７０歳までの就業確保が企業の努力義務になる。」と説明しました。
さすがに、この社長の言っていることはまずいと思ったのでしょう。この社長、日本の経済財政諮問会議のメンバーでもあるんですね。こんな考えの人が日本の経済政策の方針を考えているとするとイヤになってしまいます。
もっとまともな人が、政策審議会のメンバーになってもらいたいものだと思います。
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